売りどきってある?需要増加時の物件価格

マンションの売却

必ずしも今すぐに処分する必要のない物件という場合には、売りどきになるタイミングを見極めて売却することが損をしないためのポイントになります。
それでは一体どのタイミングがマンションの売りどきになるのか、長期的から短期的まで様々なシチュエーションを想定しながら考えていきましょう。

売りどきってある?需要増加時の物件価格について解説

2020年の東京オリンピック後には不動産価格が下がる?


不動産価格をめぐる話として盛んに取りざたされているのが「2020年の東京オリンピック終了後にはマンションの価格が下落する」という噂です。
この説は専門家の間でも意見が分かれていますが、東京オリンピックに向けて首都圏のマンションを購入する人物が増えていることは間違いありません
また、民泊の法整備が進んだことによって、国内外の投資家が東京オリンピック需要を見越して投資用マンションを購入するという動きも見られます。

これらの点を総合的に判断すると、東京オリンピック終了後は特に首都圏におけるマンションの購入需要は低下し、反対に売却を望む人物が増える可能性は十分にあります。
一般論としては売りに出されるマンションが多ければ多いほど相場が下がりますから、高く売りにくくなってしまう確率が高くなってしまうでしょう。
つまり、現在の価格相場のままでマンションを売却したいのであれば、2020年を迎える前に売却を完了させることがおすすめです。

住宅ローンの金利が低い現在は売りどき


2016年1月から日銀がマイナス金利政策を導入して以降、住宅ローンを借りるためのハードルは下がり続けており、金利が大幅に低下しています
特に人気商品のフラット35では金利の低下が顕著で、2016年頃の金利が4%前後だったことに対し、現在では約半減の2%が上限金利として定められています。
この差は非常に大きく、同時にこのまま低金利の時代が続くとも限りませんから、住宅ローンの金利が低い現在はマンションの売りどきであると判断できます。

数字にまつわる話としてもう一つ注目しておきたいのが消費税率です。
2019年10月1日から消費税率が現行の8%から10%へと増税されることが予定されており、増税前の駆け込み需要は不動産業界にまで波及することが予想されています。
例えば仲介手数料に限っても、100万円の取引に対して2万円の差額が発生することになりますから、増税前に中古マンションを購入する方が増えるのは当然と言えるでしょう。

築10~15年までの物件が売りどき


景気や税制とは無関係な面での売りどきを探ってみると、中古マンションの場合には築10~15年程度の物件が最もお得に売却できるタイミングとなります。
マンションの市場価格は新築後10年間に渡って大きく低下を続け、築後10~15年頃までは安定し、20年を過ぎると再び低下する傾向が見られることが特徴的です。
したがって、マンションの資産価値が下落する前の築後10~15年までの間に売却を完了させることが一種の理想像になると判断できます。

マンションの場合、15年という節目を目安に様々な変化が起こることが多くなります。
例えば管理費や修繕積立金が見直され、値上がりしてしまうケースも目立ちますし、給湯器などの高額な設備が壊れやすくなるのもこのタイミングです。
多額の支出が発生する前にマンションを売り抜けることによって、数十万円から数百万円という単位の金額を節約して住み替えることも不可能ではありません。

一年の間で需要が最も高まるのは3月頃


一年間の間で最も不動産の需要が高まるのが、新生活のスタートになる4月を目前に控えた3月上旬から中旬頃になります。
3月の初頭までに購入を済ませ、新生活に間に合うように引越しを完了させたいという思惑を持つ方が非常に多いため、この時期を逃さずに売り出せば高額査定を期待できます。

ここで誤解せずに押さえておきたいのは、3月に取引を完了させるためには前年の12月から1月頃までに不動産会社と媒介契約を結び、売りに出さなければならないという点です。
3月中の引越しを希望する人物は、遅くてもその年の1月には物件選びを始めることが普通です。
3月に入ってから慌てて売りに出しても需要に間に合わず、ライバル物件に購入希望者を先取りされてしまいますから、時間に余裕を持って売り出しましょう。

売却すべきか悩んだら売りどきのサインと考える


不動産は生もののような物で、時間が経てば経つほどに資産価値を失っていきますし、景気や政治、災害などの影響で一気に価値を崩す危険性も持っています。
もし売却すべきか持ち続けるべきかで悩んでいるのであれば、それは売りどきのサインと考え、早めに不動産業者からの査定を受けるべきでしょう。
特に現在は東京オリンピック開催を控えて需要が著しく増しているタイミングですから、売りどきとして決して悪い時期ではありません。

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