マンションの売却に最適な時期とタイミング

マンションの売却

マンションを高値で売却するためには、売却に最も適した時期とタイミングを逃さないことも重要です。
適切な時期に売却を始めることによって、条件が悪く人気が出にくいマンションでも高額で、そして速やかな売却を見込むことができます。
今回はいつマンションを売るべきか悩んでいる方に向けて、売却に最適な時期とタイミングを解説していきます。

マンションの売却に最適な時期とタイミングを解説します

3月上旬までに売り出している物件は人気が集中しやすい


まずマンションを最も売却しやすい季節は、2月~3月頃というのが不動産業界の中では常識とされています。
この時期には転勤を命じられるサラリーマンが多く、それぞれの転勤先のマンションの需要が著しく高まるのです。
引越し業者の繁忙期に当たることからも分かるように、この時期はマンションの売り時としても最適になります。

4月は入学式の時期でもあることから、子供に良い環境を与えたいと考える方もこの時期に合わせて新居を探す傾向にあります。
特にファミリータイプの3~4LDKの物件という場合には、入学シーズンの需要が高まりやすくなるため、逃したくないタイミングの一つと言えるでしょう。

これらの事情を総合すると、マンションは遅くても3月上旬までに売り出している物件が最も注目されやすく、売りやすいということになります。
重要なポイントになるのは、買い主が「4月の頭までには新居での新生活を始められること」ですから、3月中旬以降に物件を売り出しても需要のピークには間に合いません。
契約の手続きやローンの申請、そして引越しにかかる期間を考慮すると、1月には不動産業者を決め、売り出しを始めると良いでしょう。

また、人事異動が盛んになる10月前後もマンションの需要が高まることがあり、8~9月といった夏場もマンションが売れやすくなります。

築年数は15年までが売り時


築年数という観点では、マンションの場合には築15年までの価格をピークにその後は大きな下落を見せることが多いという特徴があります。
築15年までは新築当時と比較して25%前後の下落で売却できることが一般的ですから、この時期までに売却を進めることがベストだと言えるでしょう。

マンションは、新築後10年間は毎年2%程度の下落を続けていきます。
築後10年目を第一のピークとして20%程度市場価値が下がり、その後は緩やかに下落を進め、築15年で25パーセント、築20年で35%程度値下がりします。
ここから先は急激な下落が始まり、築25年の段階ではマンションの価値が新築購入時から60%程度も低下することが普通です。
したがって、築後15年が高値で売却するためには最後のチャンスだと考えることが賢明と言えます。

マンションの価格は、築後21年からは安定し、以降は新築での購入価格から60%ダウンという水準の市場価格をキープすることにあります。
ですから、売却を予定しているマンションが築21年以降という場合には、ここから先のどのタイミングで売却しても価格の変動はほとんど無いので、特にタイミングを図ったり、焦ったりすることはありません。

裏を返せば、マンションを購入するタイミングとしては築後21年目以降が狙い目ということになります。
新築当時の価格を考えると悔しい売値になることは事実ですが、築21年~25年程度の物件は買い主にとって非常にリーズナブルになるため、スピーディな売買成立に期待が持てます。

税金対策を考えると所有後5年目以降が売り時


マンションを売却する際に、購入時の価格と比較して利益が発生した場合には、譲渡所得税を支払う義務が発生します。
譲渡所得税の税率はマンションを所有している期間に応じて異なり、5年以下の場合には所得税だけで30%がかかりますが、5年以上が経過すると所得税が15%に半減します。
この点を考慮すると、マンションを購入してから5年目以降が売却のタイミングとしては最適と言えるでしょう。

譲渡所得税が発生するのはあくまでも売却益が出た場合のみであり、なおかつ居住用マンションには特別控除の適用も可能であるため、譲渡所得税の発生は珍しいケースではありますが、一応は頭に入れておきましょう。
税率が変化するのは「マンションの築年数」ではなく、「マンションを購入してからの年月」になるため、この点も誤解しないように注意が必要です。

市況を見極めることは難しい


マンションの価格は景気によっても大きく左右されますが、市況を見極めるのはプロにとっても至難の業になります。
2020年の東京オリンピック開催までは上昇が続くことが見込まれていますが、それはあくまでも予測に過ぎません。
マンションの売却を考え始めたからには、その考えに至る何らかの理由があるのですから、そのタイミングでなるべく早く査定を受けるべきでしょう。

この記事で紹介したマンションの売却に適した時期と築年数、税率などを考慮しながら、実りある売却を目指してみてください。

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